弁護士コラム

弁護士と依頼者①

2015.04.20

弁護士に事件を依頼したときに、弁護士と依頼者との間でもトラブルが発生してしまうことがあります。
弁護士と依頼者、それぞれの問題点を2回に分けて、どういう点に気をつければよいのかを見ていきましょう。
今回は弁護士側の問題です。

①事件放置する弁護士
弁護士の懲戒事例で多いのがこれです。
正当な理由なく受任から数か月、ときには数年間ほとんど何もしないというものです。
弁護士の処理能力が低下したり、事件数が多過ぎたりして事件管理ができなくなっていると、事件放置は起きやすくなります。
半年~1年経っても進展がない場合、今の弁護士を解任して次の弁護士を探した方がよいでしょう。

②話を聞かない弁護士
依頼者の話を聞かない、相手方の話を聞かない、裁判所の言うことを聞かない弁護士です。
5、60代くらいのベテラン弁護士に特に多い印象です。
特徴としては、態度が鷹揚、「自分に全て任せておけ!」と見栄を切る、事務所内の最年長、といったものが挙げられます。
自信ありげで頼もしく見えることもありますが、事案の詳細を把握していなかったり、依頼者に断りなく手続を進めたり、勝手に和解を締結したりしてトラブルとなります。
法律相談の際に横柄な態度を感じたら、依頼は一旦保留して別の事務所も回ってみるべきです。

③横領する弁護士
犯罪行為であり論外です。
横領の対象となるのは遺産、成年後見の管理財産、債務整理の弁済原資、債務者から回収した金員等の預り金です。
よくあるのは、依頼の減ってきた高齢の弁護士が事務所経費や生活費を捻出するために預り金に手を出して、自転車操業を続けて破綻するパターンです。
見分けるポイントは、事務員の表情が暗い、事務所の空気がどんよりしている、言い訳が多い、依頼者に借金を申し込む(禁止行為です)等です。

いずれも予兆はあるので、違和感覚えたら弁護士の変更を検討すべきでしょう。
味方のはずの弁護士に損害を与えられてはたまりませんから、弁護士の対応をよく観察して危険回避することが重要です。

次回は依頼者側の問題を挙げて、適正な事件処理のために依頼者が注意すべき点を見ていきます。

(『蒼生 4月号』掲載記事)

弁護士 飯島 充士 Iijima Atsushi

執筆者

士道法律事務所 Shidoh Law Office

弁護士飯島 充士 Iijima Atsushi

プロフィール

  • 生年月日:1979年1月
  • 特技:空手(和道流初段)
  • 趣味:熱帯魚の飼育、温泉旅行
  • 座右の銘:「人間万事塞翁が馬」

経歴

  • 名古屋大学、南山法科大学院を卒業後、司法試験に合格
  • 岐阜での司法修習を経て、大阪弁護士会に登録
  • 弁護士法人大江橋法律事務所で弁護士業務の基礎を学ぶ
  • 同事務所退所後、岡田和義法律事務所に移籍
  • 岡田和義弁護士の引退に伴い、士道法律事務所を設立
  • 2026年3月 弁護士法人 士道 設立

所属

  • 大阪弁護士会
  • 大阪弁護士会 交通事故委員会
  • 大阪弁護士会 遺言・相続センター運営委員会
  • リーガルアクセスセンター(LAC)登録弁護士

大阪本部 06-6365-7650

お問い合わせ