弁護士コラム

弁護士バッジのトリビア

2015.01.27

明けましておめでとうございます。
正月と言えば初日の出、日の出に見えなくもなかろうと言うことで弁護士バッジに関する小ネタを。

①2種類のバッジ?
「弁護士バッジには金と銀の2種類があるんですか?」と聞かれることがあります。
弁護士になるとバッジが支給されますが、これは純銀に金メッキを施したものです。
メッキですから、長年使ううちに表面が剝がれて銀の下地が出てきます。
そのため、新人の着けている金とベテランの着けている銀、2種類のバッジがあるように見えるわけですね。

じゃあ実際には1種類だけなのかというと、実は18金バッジというものが別に存在します。
6万円ほど払えば誰でも18金バッジに替えられますが、わざわざこんなものを買うのは相当な変わり者ですので、これを着けているのは極めて少数派です。
結局、2通りの見え方がある銀バッジとレアな18金バッジ、2種類のバッジがあることになります。

②バッジの裏は?
コスプレ用として売られているレプリカと本物の一番の違いは、バッジ裏の刻印です。
本物には「日本弁護士連合会員章 純銀 造幣局製」の文字とバッジの持主の弁護士登録番号が刻印されています。
つまり、全てのバッジはシリアルナンバー入りで、同じものは2つと存在しないということです。

では、バッジを紛失したらどうなるのか。
顛末書を書いて1万円ほど払えば、新しいバッジが再交付されます。
ただし、登録番号の前に「再1」「再2」という刻印が追加されますので、やはり全く同じバッジは存在しないということになります。

③裏返しバッジ?
弁護士の中にはバッジを裏返しに着ける人が一定数います。
恥ずかしいから、絡まれたくないから等理由は色々あるようです。
もっとも、普通の社会人は社章を裏返しで着けたりしませんから、裏返しの時点で弁護士ということがバレバレなのですが。

裏返しはどうにもみっともないので、私は普通に表で着ける派です。
最近依頼者から、「前に他の弁護士に相談に行ったらバッジが裏返しになっていて…だらしなさそうな印象を持ったので依頼しませんでした。」と言う話を聞かされて、やはりバッジは普通に着けるべきだなと感じた次第です。

(『蒼生 1月号』掲載記事)