前回記事「電話で無料法律相談できる弁護士は少ない(1)」で、電話相談に対応している法律事務所が少ない理由を説明しました。
それでも電話相談を希望する人はどうすればよいのか。
今回はその点に触れてみます。
弁護士に(無料で)電話相談したいという人は大体次のパターンに分類されます。
(A)大したことのない質問なので法律事務所に赴く手間が惜しい
(B)弁護士に対応可能な問題なのかどうかを先に確認しておきたい
(C)仕事が忙しくて平日の日中に法律事務所に赴く時間が取れない
(D)入院等していて物理的に法律事務所に出向くことが困難である
そして、電話での法律相談に対応している事務所が少ない理由は次のとおり。
(1)電話相談の体制を取るとはコストがかかる
(2)受任に繋がらず弁護士側にメリットがない
(3)電話相談では正確なアドバイスができない
この(A)~(D)の分類、(1)~(3)の理由を踏まえて、対応方法を見ていきます。
(A)大したことのない質問なので法律事務所に赴く手間が惜しい
電話相談の希望で一番多いパターンがこれです。
相談者自身が「大したことのない質問」と考えているわけで、事件性はほぼありません。
これに該当する方は、自分の聞きたいことをGoogle等で検索することをお勧めします。
電話相談可能な弁護士を探すより手間がかからず、おそらくそれで事足ります。
それで納得できない方はがんばって電話相談可能な弁護士を探してください。
前記(1)をクリアできる新興大規模事務所等で対応可能な場合があります。
ただし、(2)(3)の理由があることに留意してください。
相談可能な分野は収益性の高い分野に限定されていることがほとんどです。
また、美味しい事件と判断されたら(3)を理由に来所相談を勧められるはずです。
(B)弁護士に対応可能な問題なのかどうかを先に確認しておきたい
これは(A)寄りなのか、(C)(D)寄りなのかによって変わってきます。
(A)寄りの方は(A)と同じ対処で構いません。
(C)(D)寄りの方は事務所に行けない理由を受付の事務員に伝えてください。
あなたの状況や相談内容に合わせた方法を提案してもらえると思います。
(C)仕事が忙しくて平日の日中に法律事務所に赴く時間が取れない
弁護士に特にこだわりがなく、夜間や土日なら法律相談に行ける場合。
夜間休日対応の法律事務所を探してください。
電話相談ができる法律事務所よりは簡単に見つかるはずです。
相談したい弁護士がいるけれど、営業時間内に相談に行けなさそうな場合。
とりあえず問い合わせて、営業時間外に対応してもらえるか聞いてみましょう。
内容によっては営業時間外でも対応してもらえることがあります。
(D)入院等していて物理的に法律事務所に出向くことが困難である
事務所に行くことができない理由を受付の事務員に伝えてください。
どのような対応方法があるか、説明してもらえるはずです。
また、交通事故で入院していて弁護士費用特約(弁特)付きの保険がある場合。
受付の事務員にそれを伝えてください。
かなりの高確率で弁護士が病院等への出張法律相談に応じてくれます。
法律相談の費用は保険会社の負担となるので、その点を悩む必要はありません。
大体こんな感じでしょうか。
現在、当事務所では電話での法律相談は受け付けていません。
以前、試験的に電話相談を受け付けてみたことがあります
しかし、相談の質が大幅に下がり、電話が鳴り続けて仕事にならないのですぐに打ち切りました。
(A)の方の法律相談希望の電話は全てお断りしています。
(B)(C)(D)の方にはそれぞれ適切と思われる対応を取っています。
遠方にお住まいの方が2回目以降の相談で電話相談を希望した場合、これをお受けすることはあります。
私もそれなりに多忙の身なので、電話相談には対応できないという点をご理解ください。
その分の時間と手間は、私を信頼して事件を依頼してくださった方のために回しています。
弁護士が電話相談を基本的に受け付けていないのには相応の理由があります。
電話相談可能な弁護士を探している方は、上記を参考に対応を検討してください。
対面での法律相談を希望される方は「ご相談の流れ」をご参照ください。
初回概ね1時間程度、無料とはいえ手を抜かず、弁護士がしっかりとあなたの相談内容を伺います。