弁護士コラム

相談しやすい弁護士・事務所であるために

2014.04.13

法律事務所は敷居が高い、弁護士に変な相談をしたら怒られるのではないか。
こういった認識は未だに根強くあるようです。
依頼者に横柄に対応したり、冷たく突き放した言い方をする弁護士が存在するのは事実なので、弁護士側の自助努力もまだまだ足りないといったところなのかもしれません。

私も外見では、「厳しそう」「細かそう」といったイメージを持たれるようなので、話し方などは気をつけており、その甲斐あってか、話すと「優しそうな人でよかった」「安心できそう」と概ね好意的な感想をいただいております。
その一方で、交渉では頑として譲らないところもあるので、交渉の相手方からは嫌がられることもあります。
まぁそれは依頼者のために闘った証ということで、勲章の一つと考えておりますが。

弁護士によく接する機会のある方であれば、意外と気さくであったり、冗談を飛ばしたり、いい意味でそこらの普通の人と変わらない弁護士が多いということをご存じのはずです。
ただ、それまで弁護士と接したことなどないという人の方が多いでしょうし、相談に来る方は法的トラブルというストレスを既に抱えているわけですから、初めての相談の時の緊張は相当なものでしょう。

それを解きほぐすため、弁護士の方から笑顔で挨拶をする、まずはじっくり相談者の話を聞く、といったことは当然のこととして心掛けていますが、その他にもいくつか試行錯誤していることはあります。

例えば、打ち合わせを行うための当事務所の会議室。
不安を抱えた相談者が相談の前にふっと気を抜けるよう、季節の花を飾っています。
大体月の中頃から1か月程度で変えているのですが、3月は桃、4月は桜など。
そろそろ桜の見頃も終わりますので、今週からは藤の花に変える予定です。

交通事故や相続のいざこざ、借金問題など抱えていると、そのことで頭がいっぱいになってしまうでしょう。
ですが、そういった問題はいつか必ず解決できるものです。
周りの季節を感じる余裕もなくなっているような方に、
「あぁ、そう言えば今は桜の季節だったな。」
といったことを思い出してもらえるように、こういった心配りを試みています。

法律相談に来られた方が少しでも肩の力を抜いて、抱えている法的トラブル以外のことにも目を向けられるようになってもらえれば幸いです。